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ペット集合訓練(ペット同行避難・犬のしつけ方教室)報告

【日時】 平成14年9月1日(日)午前中・練馬区・東京都合同総合防災訓練と併せて実施
【会場】 練馬区立大泉北中学校
【参加者】訓練全体で150名が参加。ペットについては犬猫35匹

【訓練実施経緯】
(1) 練馬区側の実施経緯
練馬区では、災害時の避難拠点として区立の小中学校を指定しており、食料や資材等を備蓄しております。(ペットのための備蓄は行っていません)
各学校ごとに地域住民からなる避難拠点運営連絡会という組織をつくり、区・学校職員とともに日ごろからの訓練や、事前のルールづくりをしています。
各学校での防災体制は、それぞれで計画しており、ペットについても学校ごとでの受け入れを検討しています。(尤も、ペットについては検討課題になっていない学校が大部分です。)
このように練馬区においては、地域住民主導により地域の実情に合致した防災体制づくり行っていることが特色となっています。
練馬区においてはペットについては練馬区保健所生活衛生課が所管となっておりますが、ペットを対象とした訓練は今回が初めてとなります。
東京都との合同訓練に併せて、協定団体である練馬区獣医師会とともに区としての体制を検討していくこととなりました。
最初の訓練のため、目的は避難拠点にペットが集合した状況をまずつくり、そうした状況下での課題が明らかになること自体を目的とした訓練となっております。訓練の実施に併せてはペット問題について高い意識を持っている避難拠点である大泉北中学校の協力のもとに行うこととなりました。

(2) 地域住民側の実施経緯
今回訓練会場となった大泉北中学校(以下、大北中)では、地元町会が主体となり毎年訓練を実施しております。今回が5回目の訓練となるなか、人についての訓練を実施してきたがペットについてはどうだろうという課題が前回の宿泊訓練の際に提起されました。
その際の結論としては、避難拠点運営連絡会はまず、人間を支援する組織であり、ペットについてはまず各飼い主の責任のもとに面倒を見る、という原則にまとまり、地域のペットを飼っている方々との間で協議をすることとなりました。
今回の訓練についても、このペットコミュニティー(便宜的につけた名称で組織化しているわけではありません。)を中心に受け入れを行い、協力いただいている練馬区獣医師会には後方支援をお願いしました。
周辺地域には約90匹のペットがおりますが、訓練をした際にどれほど集まるものなのか、ペットコミュニティーの方々が、犬の散歩の際に声がけをしております。
そうした際に災害時にペットをどうするか聞いてみたところ、「わからない、区になんとかしてもらう」とのことでした。

(3) 練馬区獣医師会側の実施経緯
練馬区獣医師会と練馬区は平成12年に協定を結び、災害により負傷した動物の手当や保護について協定しています。
これは阪神淡路大震災や有珠山の災害事例から、ペットの問題は避けて通れないという認識であったところに練馬区獣医師会より協定に向けた声がけをいただいたことによります。
練馬区・東京都合同総合防災訓練の実施にあたり、練馬区獣医師会として地域に訴えたいことは以下のとおりです。
  1. 行政・防災住民組織に対しては、ペットの同行避難は災害時には必ず直面する問題であり、事前に検討しておく必要があること。
  2. 地域住民に対しては、災害時の避難袋の用意について、ペットに対しても備えが必要であること。
  3. 避難所のなかで共同生活を送るにあたっては、トラブルを招かないためにもペットのしつけが必要であること

1.と2.に関連して「同行避難訓練」を実施し、3.に関連して、東京都の動物愛護相談センターより講師を招き「犬のしつけ方教室」を実施しました。
当日は大北中にて訓練を実施し、光が丘公園にてチラシの配布を行いました、大北中を会場にしたのは、意識の高い地域で実施することで、ペットの避難に関する意識を区全域へ広げてゆきたい、という獣医師会の思いからです。

【同行避難訓練】 ※反省会での意見
大泉北中避難拠点運営連絡会では、災害時のペット集合場所として学校北側歩道に集め、フェンスにつなぐことを計画しています。
今回の集合訓練ではまず実際にペットを集めてみることで受け入れ計画の検証を図りました。(当日は歩道側ではなく校庭側のフェンスにつなぎました。)
  • それぞれのペットには名札をつけ万一逃げ出してしまったことに備えた。
  • フェンス1枚に1頭をつなぐことを考えていたが、大型犬の場合にはより広く間隔を開けたほうがよい。
  • 引き綱は噛み切ってしまうこともあるため、つなぐには鎖の方がよいとのこと。
  • 集合したペットは皆しつけがよくされていて、特に問題はなかった。
    (実際時にはより騒がしくなると思う)。
  • 飼い主の方より、翌日以降の散歩のときに大北中に行くのを犬が嫌がったとのこと、訓練当日は怖かったのかも知れません。
  • 今回の訓練により、災害時に大北中にペットを連れて行ってもよいということを認識できたことは大きい。
  • 当日、猫を連れてきた人がいた(猫の蚤は人につくものも多いとのこと)
  • 「ペットのための避難袋」について展示を行ったが、関心が高かった。
【犬のしつけ方教室】
東京都の動物愛護センターより講師を招き実施。しつけ方教室は日頃から「犬とどう接するか」をテーマにして初歩的な教室をセンターで実施している。
当日のモデル犬は、捨て犬センターでしつけたもの。教室には約35頭のペットが参加、教室が必要ないほどよくしつけられていた、とのこと。
  • 災害時にはケージの中でおとなしくして誰もが世話をできる犬が望まれる。
【その他】
  • 「避難所に犬がいるのは当たり前」という認識をつくらないと飼い主も引け目を感じてしまう。
  • ペットというと愛玩物のように思われるが、高齢者にとっては子供であり、家族である。
  • 人によってはペットにアレルギーを持つ人もいる。それへの対応は必要。
  • ペットを飼っていない方々との話し合いの機会も必要。
  • 動物病院の来院者に避難拠点の話をしても学校であることがまだ認知されていない。
  • 神戸の震災では、発災当初はペット同行の方も多かったが、避難生活が長期化するにつれて苦情も多くなった。
  • 有珠山の噴火災害の際の避難では、夜鳴きに対して苦情が出た。夏場は使用しないスケートリンクに仕切りを設けてペットを集めたとのこと。
  • 発災から1週間ほど経つと、ペットの遺体の搬送等も課題となることと思われる。
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